こんにちは! ベース新3年生の信濃です。
この3月、私たちはワグネル女声合唱団とともに、東京・六本木のサントリーホールで開催された、作曲家・千住明さんのチャリティーコンサートに出演いたしました。
日本を代表する作曲家である千住さんの、聴く人を強く励ますような音楽。満員の客席と、素晴らしい共演者の方々。どれもが団員にとって忘れられない経験となりました。今回は少しではありますが、その模様をお届けします。
コンサートのタイトルは「Hitachi Systems J-WAVE HEART TO HEART ~千住明 コンサート~」。
FM局J-WAVEの25周年企画として、千住さんが東日本大震災の被災地を訪れて復興に向け奮闘する人々と対談する「HEART TO HEART」というプロジェクト。その集大成となるのがこのコンサートでした。
全二部構成の第一部は、ゲストステージ。指揮を千住明さん、演奏を東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、ゲストに石井竜也さん、大貫妙子さん、ゴスペラーズの皆さんが招かれ、それぞれ心に沁み入るような歌を披露していました。
そして第二部が合唱ステージ。私たちの出番です。先生が作曲し私たちが演奏した曲目は、どれも様々な背景を持っています。
大船渡の保育園園歌を合唱曲にした「坂道のうた」は、歌詞の「さかみちをのぼって」という部分が曲の中核にあります。歌にして未来の園児たちに残したいことばは何か、それは地震が起きたら坂道を登ることでした。
オペラ「万葉集」二上挽歌編より演奏した一曲は、青き炎となって大和の国の頂に輝いてほしい、この国を見守ってほしいと大津皇子の魂へ呼びかける、壮大な音楽です。2011年3月11日をこの曲の作曲中に迎えた千住さんが音符に込めた思いは、オーケストラと合唱のフォルテッシモに乗せて、ホールの空間いっぱいに響き渡りました。
また、第二部の合唱をご一緒したつくばのゴスペルチーム、コーロ・リリコさんも素晴らしい方々でした。本番前に控え室で一緒に歌ったときは、身体全体で歌う皆さんの姿に、こんな楽しそうに歌う人たちがいるのか!と驚き、目が覚める思いでした。
コンサートの最後にアンコールに応えた千住さんが一言、「この曲を聴いて元気になって帰ってください」。言葉どおりの晴れやかな演奏会となりました。共演させていただいた皆様、お世話になったスタッフの皆様、ありがとうございました!