日記

早稲田大学グリークラブ新入生演奏会 ”金の卵コンサート”

初めまして。今春から慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団に入団した152代セカンドテノールの近藤壱匠と申します。焼きつけるような暑さの中にも、木々は力強く青葉を繁らせている季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、去る7月6日、早稲田大学奉仕園スコットホールにて早稲田大学グリークラブの「金の卵コンサート」が開催されました。例年の通り当団の新入生は賛助演奏という形でお招きいただき、早稲田グリーの新入生と合同で演奏致しました。曲目としては慶應義塾のカレッジソングである「若き血」「我ぞ覇者」を当団の新入生単独で、また早稲田グリーとの合同で男声合唱曲の定番「Ride the Chariot」「柳河」「酒頌」を演奏させていただきました。

東西四連の終了後わずか一週間しか経たない内の演奏会ということでしたが、早稲田グリーの新入生はその疲れを忘れたかの如き熱気を孕んだ演奏を披露し、我々も負けじと力の限りを持ってカレッジソングを歌いあげました。我々新入生は全員参加したという訳ではなく、早稲田グリーの新入生25名に対しこちらは15名と、数では及ばないものの、声量で十分張り合う演奏ができたものと感じております。早稲田グリーが応援歌「ひかる青雲」の“慶応倒し”の部分でお約束と言わんばかりに床を強く踏みつけると、対抗するように我々も応援歌「我ぞ覇者」の“おお 打てよ 砕け 早稲田を倒せ”の部分にてritardandoの後、「せ」をこれでもかと伸ばします。「せ」を伸ばしている最中には、早稲田グリーの上級生と思わしき観客からも拍手や歓声があがりました。慶應ワグネルと早稲田グリーの、プライドと互いへのリスペクトを感じる演奏だったように思います。

続く合同演奏では、「Ride the Chariot」にて恒例のトップテノールソロのロングトーン対決が行われました。本来は別にソロを担当する人がいたのですが、その人が用事で来られないとのことで、不肖近藤、急遽ソロを担当させていただくことになりました。やるからには圧倒的な大差で勝利せねばと意気込んでいたのですが、早稲田グリーのソロも相当な実力の持ち主、勝負は拮抗し、引き分けたように思われました。が、ロングトーンの部分で私が肺の酸素を使い果たして腹が痛くなり、ソロを続けられないとのことで早稲田側に続投権を奪われてしまいました。(後で生野先輩に聞いた話では私が僅かに勝っていたそうですが、真相はもはやわかりません。)

演奏会の開始前後にスコットホールを覆い始めた豪雨豪雷は、演奏中も我々の歌声に呼応するかの如くけたたましい音を立てて降り注ぎ、轟き、演奏会の後スコットホールの外に出る頃にはすっかり過ぎ去っていました。早稲田グリー特有の(良い意味で)騒々しい雰囲気も相まって、まさに嵐のような演奏会だったなあと思い返しました。今後も早稲田グリーとは良き仲間、良き好敵手として互いに高め合あい、素晴らしい合唱を作っていきたいと思っております。

改めましてコンサートに招待してくださった早稲田大学グリークラブの皆様、ご来場くださったお客様、本当にありがとうございました。